成分で選ぶスカルプシャンプー

近年は男性だけでなく、薄毛に悩まされている女性も増えていますが、これはオシャレのために頭皮への刺激が強い薬品を多用したカラーリングやパーマを行なったり、つややかな髪の毛を保つために洗浄力の強いシャンプーで日常的に洗い過ぎていたりするなど、頭皮に過度な負担をかける生活習慣に原因があると言っても過言ではありません。

こうした問題に対し、現在では、髪の毛が生える土台ともいえる頭皮の健康を保って抜け毛を減らすとともに、元気でツヤのある髪の毛を生やすために頭皮環境を整える「スカルプケア」が薄毛対策として浸透しており、毎日のシャンプーでスカルプケアを行なうことで薄毛の予防・改善効果が期待できる「スカルプシャンプー」が数多くのメーカーから販売されていますが、こうしたシャンプーを選ぶときにはどんな点に注意して選ぶのがよいのでしょうか。

スカルプシャンプーと一口に言っても各製品によって配合されている成分が異なり、ときには頭皮に負担をかける成分が配合されているケースも少なくないので、シャンプーを選ぶときにはまず頭皮に負担をかける成分が入っていないかをよく確認することが基本となります。

シャンプーには頭皮の汚れや余分な皮脂を落とすために洗浄剤(洗浄成分)が含まれていますが、安価で洗浄力が強いことから多くのシャンプーで用いられている石油系(アルコール系、硫酸系)の洗浄成分や石鹸に用いられているアルカリ性の洗浄成分を使用している石鹸系洗浄成分が配合されているスカルプシャンプーは、洗浄力が強すぎて頭皮を保護している皮脂膜を壊し、頭皮環境を悪化させてしまうので、洗浄力があまり強くなくて頭皮に優しいアミノ酸系の洗浄成分を配合しているアミノ酸系シャンプーを購入するのがポイントです。

スカルプシャンプーには〇〇系という表記があるわけではないので各製品の成分表を確認してどの系統のシャンプーであるかを判断する必要がありますが、シャンプーの系統を知りたいときには、石油系の洗浄成分ならばラウリル硫酸系Naやラウレス硫酸系Na、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸のように「〇〇硫酸」という名前の成分、石鹸系の洗浄成分ならば脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、石鹸素地といった成分が目安となります。
これに対し、頭皮に優しいアミノ酸系の洗浄成分は、ヤシの実から抽出されるヤシ油(ココナッツオイル)が原料となっており、ヤシ油脂肪酸やココイルグルタミン酸Na、ココイルサルコシンNaのように「ココイル〇〇」という名前の成分、ラウロイルグルタミン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNaのように「ラウロイル〇〇」という名前の成分が配合されているかが目安になるので、各製品の成分表をよく確認した上で安心して利用できるアミノ酸系のスカルプシャンプーを利用することをお勧めします。

ただし、頭皮に負担をかけないアミノ酸系のシャンプーであっても、合成ポリマーやシリコン、防腐剤、合成香料・着色料などの化学的に合成された添加物が配合されていると頭皮に過度な負担をかけ、頭皮環境を悪化させる原因になるので、こうした成分が配合されていない製品を選びましょう。

このように、スカルプシャンプーを選ぶときには各製品の成分表をよく確認し、頭皮環境を悪化させないアミノ酸系の洗浄成分が配合された製品を選ぶことが有効ですが、薄毛対策にスカルプシャンプーを利用するときには、頭皮の乾燥を防ぐ保湿成分、頭皮の血行を促進する成分、毛根の細胞(毛母細胞)の代謝を高める成分、頭皮の炎症を抑える抗炎症・収れん成分などが配合されているかも重要です。これらの成分はメーカー各社で独自に研究・開発をしているものが多いので、製品ごとに配合されている成分は異なりますが、天然由来の成分ならば頭皮環境を悪化させずに安心して利用できるので、できるだけ天然由来の成分が豊富なスカルプシャンプーを選ぶことをお勧めします。

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